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アルミビジョンのブログ

某所から移転してきました。 主に音ゲーシミュ用の何かとDTM。

ウルトラマンR/Bを完走した雑感とか
ウルトラマンR/B、放送開始したあたりのタイミングで私の観測範囲ですごく話題になってたのでNetflixで遡って見始めて、今日の最終回まで全話視聴しました。
全体を通して「ウルトラマン」である前にごく普通の兄弟であるカツミ・イサミ兄弟の心情と成長をギャグを交えて引き込みやすくしつつもしっかりと描いてて、
「特撮のある英雄譚」ではなく「特撮のあるホームドラマ」として独特の面白さがあるなあ、と思いました。

…ただ、前半から「伏線を張っているのだろう」と思ってたものが回収されてなかったり、
あと最終盤の展開にモヤっとしたりしてるのでちょっと吐き出します。
最近のウルトラマン自体今作で初めて視聴する(※)ので単に予習不足なせいで感じている部分があるのかもしれません、そういう部分はご了承ください。

念のためネタバレ隠ししますので続きからどうぞ。

(※)10話~13話のあたりで平行して前作「ウルトラマンジード」は見ました
以降、この記事を書いている2018/12/22時点では特に関連の強い「ウルトラマンオーブ」およびその関連作は未視聴の状態(R/B本編に登場したわからない用語をググった程度)での知識で書いています。
特に7~12話については間違った認識をしている可能性が高いのでご了承ください。
また、書きやすさのために以降口調を崩して箇条書きっぽくします。


1話~6話
・兄弟ウルトラマンの誕生とその活躍を描いてた期間。
ロッソブルの兄弟ウルトラマン、それと腐れ縁になるグルジオボーンの顔見せ。
・等身大の人間たちに視点を剥けても、父ウシオやみんな大好き愛染さん、それに各回ゲストキャラと(いい意味で)アクの強いキャラがいっぱいだった。
・この時期は暗躍する愛染さんの召喚する怪獣に兄弟やゲストキャラが巻き込まれて、
コミカルながら決めるところは決める1話完結型の話が多かった。
・ベタかもしれないけど6話でイサミがカオルさんをどう救えばいいかわからずにヤケクソでワイドショットスラッガーを使うところが大好き
天秤の両方の皿に人命を乗っけられたら普通の人間なら何をやっていいかわからなくなるよね。

7~12話
・愛染さんが愛すべき外道と化したころ。
・注意書きに書いてたように「ウルトラマンオーブ」との関係性が強い期間でもある。
(もっとも、19~24話のところでも書くように「R/B」自体が「オーブ」と強く関連してるらしいけど)
・ウルトラマンにあこがれる30~40がらみの愛染さんが6話までの「日常に根付いた兄弟ウルトラマン」を否定していく。
・その極致が自力で生み出した変身アイテムで変身するウルトラマンオーブダーク
・…まあ、患った中二病をきっちりと現実化する部分に関してはフィクションの登場人物であることを差し引いても尊敬できる。
だけども、「人々からヒーローとして愛されるために自分で怪獣を召喚して街を荒らして、そのうえで召喚した怪獣をヒーローとしての自分が倒す」ってそれどうよ?
人々を害することで人々を救うってヒーローのやることか?
・↑の指摘は劇中でカツミ・イサミ兄弟からもされて、ヒーローのあり方を問うヒーロー同士の対決が始まる。
だけどオーブダークにとどめを刺したのは召喚されて倒されるだけの役割だった怪獣だった
個人的には愛染さん本人がベラベラと喋っていた「特撮ヒーローのお約束」を愛染さんという悪役が破ることに対する反抗なのかなとも思っていた。(※)
9話のリベンジマッチは「R/B」全体で見てもベストバウトだと思う
「ゲームみたいに属性がある」「兄弟でコンビネーションできる」というロッソ・ブルの特性を最大限に活かした戦い方はこの話数が一番よく描かれているように思えた。

(※)実際には美剣サキが召喚したもの。13話で気づいて11話に戻ったら普通に召喚シーンあったのでなんか見逃してたんだと思う

13~18話
・新しい悪役、美剣サキが地球を爆破するトンデモ計画の準備を始めた期間。
・連続性の強かった7~12話に対してまた1話完結に近い話が多くなる。
「近い」という書き方をしたのは各話の最後2分くらいで少しずつ話は進んでいくから。
・1話~6話の部分では書いていなかったのだけれども、「R/B」初期はウルトラマンも怪獣も出現記録がなくて、「未確認巨大生物」みたいな感じの表現が使われてた。
だから「R/B」の世界には突然(ウルトラシリーズ的にはマルチバースからの流入で?)ウルトラマンと怪獣が現れるようになった(※)のだとばかり思ってたのだけれども、この期間で怪獣やら異星人やらはわりといっぱいいたことが判明
これ自体も以降の伏線なのだけども、ジャイロで召喚されることで徹底的に敵扱いされるものだと思ったから少し面食らった部分はある。
・その代わり、異星人がらみの各話で直接戦闘しないレギュラーキャラの内面がさらに掘り下げられたのは良かった。モキュメンタリーを撮るためにハメられたウシオがハメたはいいが上司の暴走で命の危険にあるザラブ星人のADを助けるシーンが特に好きで、息子たちがウルトラマンになれるような心根なのはこの父がいるからなんだなあと思った。

・グビラかわいい
・15話でロッソとブルが合体したウルトラマンルーブという形態が出てくる。
初登場から数回は圧倒的に強いように見えたのだが、後ろの話数になるたびに
半人前と半人前の合体でようやく一人前のウルトラマン相当になったのか?」とも思ったり。
・サキが見た目も言動も綺麗すぎて気持ち悪いのがなんとなくストライクだった。
・グビラかわいい

(※)愛染さんの正体である生命体チェレーザがショタショタしかったときにオーブ本人(オーブオリジンには変身できる状態)の戦いを見ていたらしい

19話~21話
・いよいよ地球爆破に向けて動き出したサキとの戦い。
ケンカしているとルーブに合体できないという当然っちゃ当然だがしょうもないデメリットが発覚する。
この期間は最後のほうまでサキに対しての考え方の違いでカツミとイサミはケンカしているので実質強化形態剥奪の憂き目に
・いよいよ「ウルトラマンオーブ」との強い関連が明言されていく。
ロッソ、ブル、そしてグルジオボーンはO-50という惑星を起源に持つ戦士で、そのグルジオボーンの変身者が当のサキなのだとか。
・そしてロッソとブルの先代変身者はサキの兄弟で、とある怪獣に殺され、その仇討の道具として地球を爆破するという執念が滲みだしてくる。
現代のロッソとブルであるカツミとイサミは地球もサキも両方救うために戦うことを決めるのだけども、これが6話のイサミの行動と重なりつつも12話分の成長が見えるなあと思った。
命を天秤にかけられないなら、かけずに両方とも同じ皿に置けばいい

22話~24話
・母親ミオが異次元から帰還、そしてサキの仇ルーゴサイトとの最後の戦い。
ラスト3話(24話は最終決戦の特撮メインなので実質2話)で恐ろしい密度の情報を詰め込んでるのでぶっちゃけちゃんとは理解できていない。
・その上ミオは登場人物どころか画面前の我々にもロクに説明せず自分の計画を進めてしまうのでなんかデウスエクスマキナ感がすごい。(※)
・その計画もあくまで直接の復讐にこだわるサキ(※※)、そして数値で計り知れないルーゴサイトの凶悪さによって破綻する。いくら視点だけ神と同じになってもできることは人ができる範囲ということか。
・この辺は、
「世界を滅ぼすルーゴサイト」
「ルーゴサイトを滅ぼそうとするために地球を滅ぼすサキ」
「地球が滅ぶのを止めるためにサキを止めようとするカツミ・イサミ」
という構図だけならいいのだけど、そこに
「サキの熱烈な追っかけアサヒ」
「独自にルーゴサイトを追い出すため、そして家族を守るためにルーブジャイロを狙うミオ」が絡んでくるせいで視点がぶれまくってどこに感情移入したらいいのかわからなかった。
最後の最後にカツミが「オレたち兄弟の物語は―」って言うのだけれども、
兄弟の物語だから親は敵の範疇なんだろうか。
・ルーゴサイトの攻撃から守ってくれたカツミ・イサミを見て先代兄弟の「お前は生きろ」という言葉を思い出し、カツミとイサミを守って死ぬサキ
ルーゴサイト実体化からは怒りと恐怖で冷静でないを通り越しておかしくなってる描写はあるんだけど、ギャグかな?と思ってしまったところはある。
・最後にアサヒがその正体(後述)を明かし、その力でルーゴサイトを倒したもののアサヒは消滅した…はずだったが、奇跡が起きるのが物語の終わり。
最終盤ちょっとグダグダしたように感じたところもあったが、そこはさすが長寿シリーズ、終わりの終わりだけは後腐れのないきっちりさわやかな終わり方だったと思う。

(※)実際マルチバースから作中世界の未来を覗く、という神の視点に近いことはできてしまっている
(※※)ルーゴサイトが自力でクリスタル化を解除しうることに気づいてた節もある


アサヒの正体に関する伏線
最終話で一気に回収されてしまったこれ。
気づいている分・他の方の感想や考察を見て知った分は以下の通り。
・1話の戦闘が終了して兄弟が目を覚ますまで出てこない→本来存在しない
・クワトロ(4)M→作中の家族構成が正解なら湊家は父・母・兄・弟・妹の5人
・カオルさんが「4人」と発言したあとにアサヒの目線のカットが入る
・ウシオの記憶と違って家族の集合写真にはアサヒがいない
上4つでとりあえず「本来湊家にはいない人物」なのは確定。
じゃあ正体は何なのということだけども、
・オーブダークがホロボロスにとどめをさされた後にオーブリングNEOが偶然とは思いづらい演出で(爆発で飛び散って落ちたとかではなく導かれるようにゆっくりと)アサヒの元に落ちてくる
というシーンがあるので、惑星O-50の関係者(クレナイ ガイとも愛染さんとも違うオーブの変身者?)とも考えたのだけども、サキがそうだと判明したので可能性は0でないにしろ下がった。
ミオが帰還した後は
・女の子が生まれたらアサヒとつけるつもりでいた
・「平行世界の同一人物の娘が流れ着いた?」(意訳)というセリフ
・OPのアサヒのカットとミオのカットがとても似ている
という情報も出たので、話数も考えると「平行世界の同一人物の娘」で確定なのかなあと考えていた。
結局のところはルーブクリスタルが意思を持った存在(ロッソとブルは先代兄弟の自画らしきものは出てこなかったのでそういうものの代わりというか近いもの?)で、考えようによってはO-50由来の力だからオーブリングNEOが引かれていったのかなあという気もする。
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